布団に入った瞬間、昼間の失敗や嫌なやりとりが、頭の中で勝手に再生される。目を閉じても映像が止まらず、気を紛らわすためにSNSやユーチューブに没頭。気づけば1時間が過ぎている。そんな夜が続いている人に向けて書いています。
先に結論です。
「嫌な記憶を一瞬だけ思い出してから、テトリスのようなゲームを20分」。
これでつらい記憶がよみがえる回数が減った、という海外の研究があります。筆者も上記と同じ夜を10年続けてきたので、これから自分で試してみます。
ただし、万能の不眠対策ではありません。その線引きも伝えます。
考え事そのものが止まらない夜については、別の記事に対処法をまとめています。👉 夜、考え事が止まらなくて眠れない人へ
きっかけになった「テトリスと嫌な記憶」の研究

これは、スウェーデンのウプサラ大学が行った研究です(日本語の紹介はナゾロジーにあります)。対象になったのは、つらい体験をした医療現場の人たちでした。
やり方はシンプルです。つらい記憶を数語だけ思い出し、そのあとテトリスを20分プレイする。これを続けたところ、記憶が勝手によみがえる回数が大きく減った、と報告されています。ただ休んでいたグループや、別の活動をしたグループと比べても差が出た、という点が注目されました。
嫌な記憶は、言葉よりも「映像」として浮かびます。テトリスは、落ちてくるブロックの形を頭の中で回しながら置く、視覚をフルに使うゲームです。同じ脳の働きを奪い合うので、つらい映像が入り込む隙間が減る——とされています。記憶を思い出した直後は書き換えが起きやすいタイミングだとも言われ、「思い出してから」ゲームをする順番に意味があるようです。
⚠押さえてほしい注意点
この研究の対象は、つらい出来事の記憶であって、不眠そのものの治療ではありません。睡眠はこの研究の主な目的ではなく、効果も限定的です。寝る前の考え事一般に同じ効果があるかは、まだ分かっていません。だから筆者も「効く方法」としてではなく、「試してみる価値のある選択肢」として受け止めています。
筆者がアレンジした「寝る前テトリス20分」の手順

これは研究そのままの手順ではありません。筆者が毎晩の生活に落とし込むためにアレンジしたものです。
時間を就寝の少し前にしているのは、興奮した頭のまま布団に入らないためです。場所をリビングにしているのも同じ理由で、布団を「ゲームをする場所」にしたくないからです。数語だけ思い出すようにしているのは、細部まで思い出して反芻に逆戻りするのを避けるためです。
ポイントは、20分のタイマーを必ずかけること。終わりを決めておかないと、ただの、メディア時間になってしまいます。
ちなみに筆者自身は、スマホではなくテレビ画面でNintendo Switchのテトリスをやっています。画面が大きく、顔の近くで光を浴びずに済むのが気に入っています。ただ、多くの人はスマホで試すと思うので、この記事はスマホ前提で書いています。
「寝る前スマホはNG」と矛盾しないのか

当ブログでは、寝る前のスマホは手放したほうがいい、と何度か書いてきました。たとえばカフェインと夜の習慣の記事や、深い睡眠をとる方法の記事です。テトリスはスマホでやる人が多いので、一見矛盾します。
筆者なりの線引きはこうです。
この3つを守れば、寝る前のスマホ問題とは切り離して扱える、と考えています。テレビでやれるなら、顔の近くで光を浴びずに済む分、なお切り分けやすいはずです。
テトリス以外のパズルや間違い探しでも、頭の中で形を動かす作業なら近いかもしれません。ただし、はっきり試されたのはテトリスだけです。
これから試すにあたって決めたこと

効果を確かめるために、簡単な記録をつけます。その夜、嫌な場面が何回浮かんだか。寝つくまでの体感。一行のメモで十分です。
期待しすぎないことも決めました。これで不眠が治るとは思っていません。眠れない夜にできることを、ひとつ増やすだけです。
筆者の場合、こうした「眠れない夜の手札」を少しずつ増やしてきました。生活習慣の見直しや、夜の習慣の一部にしている睡眠サポートサプリも、そのひとつです。薬ではなくサプリを選んだ理由は、別の記事にまとめています。👉 睡眠薬を処方されながらサプリも試した理由
テトリスを続けてどう感じたかは、また別の記事に書きます。
自分の「眠れなさ」のタイプを知る
眠れない夜にはいくつかのパターンがあります。入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害——自分のタイプを整理しておくと、次に試すことが見えてきます。
